きょうの健康2020年1月29日放送はトラブル解決!“尿と便”というテーマで今回は、「便秘 新薬は安心?」が紹介されました。
悩むことの多い便秘、でもたかが便秘体質だから仕方ないと我慢していませんか?ところがその便秘時には命を奪うことも?
実は今、便秘の新薬が相次いで登場!これまで改善しなかった頑固な便秘も治療できる確率が高まってきました。
今回は便秘改善ポーズも教えてくれました。
教えてくれたのは、藤田医科大学病院 国際医療センター センター長・教授 前田耕太郎先生です。
目次
便秘 新薬は安心?
講師:藤田医科大学病院 国際医療センター センター長・教授 前田耕太郎先生
慢性便秘症診療ガイドラインの作成にあたりました。
キャスター:黒沢保裕さん・岩田まこ都さん
便秘 新薬は安心?今回のポイント
便秘で命の危機!?
前田先生によると、便秘によって寿命が短くなる可能性があることを明らかにした海外の研究もあるそうです。
便秘によって心臓の病気や脳血管の病気のリスクが高まることがわかっているそうです。
4日に1回以下しか排便しない人は、1日1回以上排便する人に比べて、狭心症・心筋梗塞で死亡する危険性が1.45倍、脳卒中で死亡する危険性が2.19倍になるそうです。
Q.便秘があるとなぜ生存率が低くなる?
前田先生によると、強く何度もいきみ、血圧が上昇することが原因のひとつと考えられるそうです。
新薬ラッシュ
便秘薬はここ数年で次々と新薬が登場しています。
前田先生によると、最近、新薬が相次いで登場し、頑固な便秘も治療できる可能性が高まってきたそうです。
●現在主に使われている便秘薬:
・酸化マグネシウムは1823年江戸時代にシーボルトによって日本に持ち込まれた薬が現在も使われているんです。
酸化マグネシウムは、便を軟らかくして排便を促す薬です。緩下剤(かんげざい)と言います。
慢性的に便秘が続いているときに適していて、定期的に使用しても安全と言われています。
ただ、多量に使うと血液中のマグネシウム濃度が上がることがあるそうです。
機能障害のある人や腎機能が低下している人、高齢者は、マグネシウム濃度が上がりやすく、使用に注意が必要だそうです。
ですので、使用する場合は、医師の指示に従って、定期的に血液検査を受けることが大切だそうです。
・センナ
センナは、大腸を刺激して大腸が波打つように動く「ぜん動運動」を高めて、強制的に便を排出する薬で刺激性下剤と言います。
ただし、この薬を日常的に長期間使っていると、耐性(薬に対する抵抗)が増し、ぜん動運動の動きが弱くなり、その結果、薬の使用量が増えてしまうそうです。
ですから、便秘がとてもつらいときのみ頓服で使用します。
従来の薬と働きが異なる便秘の新薬
ルビプロストンとリナクロチド
小腸に入った食べ物・つまり便の元を、腸液の分泌を促進することで便を軟らかくし、便の移動をスムーズにして排便を促進する薬です。
ルビプロストンは、服用回し初期に、若い女性で吐き気などが起こることがあるそうですが、1週間程度で治まるそうです。
そして、妊娠の可能性がある人や妊婦などには使用できないそうです。
リナクロチドは、もともと便秘型の過敏性腸症候群の治療に使われていた薬で、腹痛や腹部不快感がある場合に適していると考えられているそうです。
エロビキシバット
胆汁酸の吸収をコントロールする薬です。
胆汁酸は、その95%ほどが小腸で吸収されて、残り5%が大腸まで届きます。
胆汁酸は大腸を強力に動かし、さらに、なめらかな便をつくるための粘液の分泌を促しています。
ところが便秘の人は、大腸に届くこの胆汁酸の量が不足している場合があります。
そこでエロビキシバットは、小腸で胆汁酸が吸収を抑え、大腸に胆汁酸が十分届くようにして便秘を改善します。
腎機能との関連や耐性の問題を心配する必要はほとんどないそうです。
作用時間が短く、早めの効果が期待できるそうです。
Q.新薬はどう使い分ける?
酸化マグネシウムで十分に効果が得られない場合に新薬も使うことが一般的だそうです。
上記いずれの便秘薬は下痢や腹痛が起こる場合があり、その場合は、薬の量を調整したり、中止することが適切です。
便秘改善はロダンに学べ!
排便時の理想的な姿勢とは?
ロダンの考える人のように少し前かがみになった姿勢が非常に大切なんだそうです。
背筋を伸ばしている姿勢
便秘の改善には、排便時の姿勢も大切です。背筋(せすじ)を伸ばして座ると、直腸から肛門にかけては、横から見ると「く」の字のような形になります。
上半身が前かがみの姿勢
排便時に上半身を前かがみみすると、直腸から肛門にかけてまっすぐに近い形になり、便が下がりやすくなって、排便しやすくなります。
35度くらいの姿勢
洋式トイレで直腸と肛門をまっすぐに近い形にするには、太ももと上半身の角度が、35度くらいになるように上半身を前傾させるのが理想的な姿勢なんだそうです。
ロダンの考える人のイメージで前かがみの姿勢にします。
前田耕太郎先生によると、またこの姿勢は腹筋に力が入りやすくなるので排便がしやすくなるそうです。
便秘対策 食生活の改善
- 1日3食を守り、朝食はかならず摂りましょう
- 便を増やす食物繊維を適量摂りましょう
- 腸内環境を整えましょう。
- 水分をこまめに摂りましょう
その他、運動や排便習慣をつけることが大切です。
Q.便秘で悩んでいるときは何科を受診する?
便秘外来、胃腸科、消化器官内科、大腸肛門外来、一般の内科など受診しやすい場所を受信してくださいとのことでした。
今回の詳細についてはきょうの健康2020年1月号に掲載されています。
最後に
私も病気以来便秘気味なんですが、毎日快便というのが気持ち良いですね。
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最後までお読みいただきありがとうございました。